教育
一人ひとりの心に寄り添い、未来への一歩を支える。新・個別指導塾アシスト春日(株式会社エネファス) 大淵和範代表が語る「諦めない教育」の理念と情熱

一人ひとりの心に寄り添い、未来への一歩を支える。新・個別指導塾アシスト春日(株式会社エネファス) 大淵和範代表が語る「諦めない教育」の理念と情熱

株式会社エネファス 新・個別指導塾「アシスト春日」
大淵 和範

子どもたちが抱える様々な悩みや課題に深く寄り添い、地域密着で独自の教育支援を展開するのが、株式会社エネファスが運営する学習塾「アシスト春日」です。代表の大淵和範氏は、大手企業や異業種での波乱万丈なキャリアを経て、子どもたちの居場所となる学習環境を築き上げました。不登校や発達特性、経済的な事情を抱える子どもたちを温かく包み込み、一人ひとりの可能性を引き出し続ける大淵氏。今回は、株式会社エネファスの歩みや「アシスト春日」創業の熱い想い 、そして壁にぶつかったときに未来を切り開くための経営理念について詳しくお話を伺いました。


波乱万丈の経歴と「アシスト春日」創業の原点

まずは、株式会社エネファスの設立と現在の学習塾事業に至るまでの経緯について教えていただけますか?

株式会社エネファスは、もともと15年ほど前に「新エネルギー研究所」という社名でスタートした会社なんです。親は福岡出身の転勤族で私は大阪生まれの大阪育ちです。大学卒業後にリクルートに入社して7年、ソニー生命で7年働き、その後は福岡で辛子明太子のやまやコミュニケーションズに入社しました。そこでは通販事業やフランチャイズ展開、農業分野への進出など、実にさまざまな現場を経験させてもらいました。

そこからなぜ教育の道へ進まれたのでしょうか?

その後、自ら3,000万円ほどの資金を調達して新しい技術開発の事業を立ち上げ、東京で1年間勝負したのですが、技術的な壁にぶつかって事業の継続が難しくなってしまったんです。社員も去り、手元に残った300万円の資金で「自分に何ができるか」を真剣に考え直しました。そのとき思い浮かんだのが教育でした。昔から子どもと触れ合うのが大好きで、大学時代にも教職課程を履修していたくらいでしたから。「自分ができることはこれしかない」と全財産を投じ、14年前に福岡県春日市で「アシスト春日」を開校したのが始まりです。

周囲に競合も多い中で、どのようにして教室の土台を築いてこられたのですか?

開校当時はこの周辺に塾なんてほとんどなかったのですが、この14年間でうちの教室から半径100メートル以内に大手フランチャイズなどの学習塾が8店舗も出店してきたんです。まさに激戦区ですよね。でも14年経った今、残っているのはうちだけなんです。大手と同じやり方で対抗しても勝てないと早い段階から分かっていたので、自分にしかできない独自の教育スタイルを磨き続けてきた結果だと思っています。

一人ひとりの子どもに寄り添う独自の教育環境

現在「アシスト春日」にはどのような悩みを持った生徒さんが通われているのでしょうか?

うちは広告を大々的に打っているわけではなく、HPなどを見て問い合わせてくださる方がほとんどです。相談に来られるのは、不登校や発達特性、起立性調節障害で朝起きられないお子さん、あるいは母子家庭・父子家庭で経済的に苦しいご家庭など様々です。現在通っている生徒の8割以上が、そういった何らかの課題や生きづらさを抱えている子どもたちなんです。

8割以上の生徒さんがそのような背景をお持ちなのですね。教室ではどのようなカリキュラムを提供されているのですか?

勉強はもちろんですが、うちはロボット教室や理科実験、速読プログラム、さらにはゲーミングPCを使った「eスポーツ」まで導入しています。学習塾でeスポーツなんて普通は驚かれますが、これには理由があります。引きこもりがちになっている子を家から引っ張り出すための「きっかけ」を作りたかったんです。実際、完全な引きこもりだった男の子が、eスポーツ部のある高校へ行きたいと進学し 、今では「ゲームを作る側になりたい」と専門学校で頑張っている卒塾生もいますよ。

子どもたちのやる気を引き出すための工夫が素晴らしいですね。一人ひとりに合わせた対応で意識されていることはありますか?

人と接するのが苦手で人前に出られない子に、人目を避けて裏口からトイレの前を通って教室に入れる特別なルートを作って提案したこともあります。そうしたら通えるようになったんです。また、うちでは生徒ごとに戻れる学年も進めるスピードも自由自在です。中学3年生で九九を忘れてしまっていた子も、小学2年生の範囲まで戻ってやり直し、通信制高校に進学していきました 。どんな状態の子が来ても受け止められる柔軟性こそが「アシスト春日」の強みです。

学校教育との連携と「教育弱者」を救う取り組み

不登校のお子さんの「出席扱い」に関する取り組みについても注力されていると伺いました。

文部科学省の通達で、民間施設でITを活用して学習した実績があれば、校長先生の判断で学校の「出席扱い」にできる仕組みがあります。うちは春日市と那珂川市の教育委員会とも連携していて、教室での学習だけでなく、家でオンライン教材を使って勉強した時間が出席扱いとして認められます 。

学校に通えなくても出席扱いになるというのは、保護者や子どもたちにとって大きな救いですね。

年間30日以上欠席すると「不登校扱い」となり、公立高校の受験資格を得るハードルが一気に高くなってしまう地域もあります。でも、自宅や教室での学習が出席扱いになれば高校受験の選択肢が格段に広がるんです。この制度を知らない保護者もまだ多いので、積極的に情報発信をして「教育弱者」を取り残さない仕組みづくりを行っています。

教室に通えないお子さんでも、自宅から学習を続けられる環境があるのでしょうか?

はい、インターネット環境さえあれば、自宅からでも教室と同じ速読や学習プログラムにログインして取り組めるシステムになっています。だから一度も直接顔を合わせたことがないままオンライン上で見守り、成長を支えている生徒も何人もいるんですよ。どんな環境にいる子どもであっても、学びをストップさせない環境を全国へ届けていきたいですね。

経営者としての信念と未来へのメッセージ

約14年間塾を維持し続ける中で、経営者として特に意識されてきたことは何でしょうか?

一言で言えば「命がけ」で教室を守るということです。学習塾の授業料だけでは経営が厳しい時期もありましたから、太陽光発電所の除草作業を請け負ったり、感染症対策の機器を販売したりと、本業を守るために様々な事業で汗を流してきました。本業の教育で絶対に妥協したくないからこそ、裏で死ぬ気で資金繰りや経営努力を重ねてきたんです。

生徒指導の面で、大淵先生が最も大切にされているポリシーは何ですか?

勉強ができるかどうか以上に「真面目に取り組むこと」と「約束を守ること」「嘘をつかないこと」を徹底して伝えています。昨日も、終わる約束の時間を過ぎてもゲームをやめなかった中学生を本気で叱り飛ばしました。「約束も守れん奴は一番嫌いじゃ!」ってね。でも、本気でぶつかって向き合うからこそ、子どもたちも「叱ってくれて嬉しかった、安心した」と心を開いてくれるんです。

最後に、これから起業を目指す方や、経営の壁にぶつかっている経営者へアドバイスをお願いします。

経営をやっていると「もうあかん、どうしよう」という絶望的な瞬間に必ず直面します。私もかつて大きな負債を抱え、絶望的な状況を経験しました。ですが、今起こっているトラブルや困難は、すべて自分が過去に歩んできた選択の結果なんです。だから誰も恨む必要はないし、恨んでも意味がない。「過去のあの苦しい経験があったから、今の自分があるんだ」と感謝して前を向くことです。途中で諦めてしまったらそこで終わりですが、諦めなければ必ず道は開けます。目の前の縁と環境に感謝し、粘り強く一歩を踏み出し続けてほしいですね。

Profile

大淵 和範

大淵 和範

株式会社エネファス 新・個別指導塾「アシスト春日」

代表

設立:
2011年
事業内容:
教育事業

経歴

大阪府出身。大学卒業後、リクルート、ソニー生命、辛子明太子のやまやコミュニケーションズなど異業種で多様なキャリアとマネジメント経験を積む。同社内で、数々の事業立ち上げや再生に携わった後、2011年に「新エネルギー研究所(現・株式会社エネファス)」を設立。子どもたちの教育支援を目指し、福岡県春日市に「個別指導塾 アシスト春日」を開校。児童発達支援士の知見を活かし、不登校や発達特性、経済的困窮など様々な課題を抱える子どもたちに寄り添う教育を実践。ロボット教室やeスポーツなどの多彩なプログラムを通じ、子どもたちの自立と成長を支え続けている。

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