「生涯きれいにカッコよく」LUAANA株式会社 松戸真人氏が描く、地域密着型ドミナント戦略とフィットネスの未来

「生涯きれいにカッコよく」LUAANA株式会社 松戸真人氏が描く、地域密着型ドミナント戦略とフィットネスの未来

LUAANA株式会社
松戸 真人

フィットネス業界において、従来の枠組みにとらわれない革新的な店舗展開と手厚いサービスで注目を集めるLUAANA株式会社。今回は、同社で代表を務める松戸真人氏にインタビューを実施しました。パーソナルジムやピラティス、ストレッチなど、多角的なサービスを同一エリアに集中出店する独自の「ドミナント戦略」を展開し、驚異的な継続率の高さを実現している同社。波乱万丈な創業期から、社内体制の構築、そして「日本一やめたくないフィットネスを創ること。」を目指す熱いビジョンまで、松戸真人代表が語る経営の裏側とフィットネスへの真摯な想いに迫ります。


事業モデルと「継続率」へのこだわり

LUAANA株式会社の事業内容と、そのサービスの特徴について教えてください。

弊社のビジネスモデルを一言でお伝えすると、「同じ月額料金内で、お客様がさまざまな種類のレッスンや店舗を利用できる仕組み」です。パーソナルジムでのボディメイクをはじめ、パーソナルピラティス、ストレッチやマッサージ、さらにはクロスフィットやハイロックスといったグループ型レッスンまで提供しています。特定の運動だけに絞らず、その日の気分や体調に合わせて店舗やメニューを選んでいただけるのが大きな特徴です。

なぜ一種類のジムに絞らず、そうした多角的なサービスを展開されているのでしょうか?

私たちの企業理念は「生涯、綺麗にカッコよくあり続ける」ことであり、そのためには一時的ではない「運動の継続」が不可欠だからです。人間ですので「今日は筋トレではなく体を整えたい」という日もあります。そんな時にストレッチやピラティスを選べれば挫折せずに続けられますし、お客様が選択できる環境を整えたことで継続率が飛躍的に高まりました。

継続率の向上によって、どのようなビジョンを目指しているのですか?

私たちのビジョンは「日本一やめたくないフィットネスを創ること。」で、具体的なKPIとして「退会率5%以下」という目標を掲げています。一般的なパーソナルジムの退会率は15〜20%と言われていますから、かなり高いハードルです。全国展開で規模を追うことよりも、地域に密着して「退会率をいかに下げるか」という価値提供に向き合っています。

創業の経緯と極限の苦労エピソード

消防庁からスタートされたとのことですが、独立までの経歴をお聞かせください。

大学卒業後は東京消防庁に4年間勤務し、その後、店舗型ビジネスを展開する中小企業へ転職して店舗運営のノウハウを学びました。独立のきっかけはコロナ禍です。自宅で運動する方が増えた時期に出張型のパーソナルトレーナーとして独立し、約2年間で顧客基盤を築いた後に1号店となる実店舗をオープンしました。

会社を設立されてから、特に苦労された出来事はありますか?

開業3年目頃、一気に30〜40名のお客様が離れてしまい、売上が毎月100万円以上吹き飛ぶ事態が起きました。さらに悪条件が重なり、当時の税理士さんと連絡が取れなくなって決算書が作成できず、銀行からの融資も受けられないというダブルパンチに見舞われました。

売上減少と資金調達のストップというピンチを、どのように乗り越えたのでしょうか?

大急ぎで別の税理士さんを探して資金を投じ、大至急で決算書を作り直してもらって、片っ端から銀行へアタックして融資を取りつけました。あと1週間対応が遅れていたら資金が底をついて倒産していたかもしれない、という極限の状況でしたね。

組織経営と人財育成の仕組み

厳しい危機を乗り越えて、経営や組織づくりで重視するようになった点は何ですか?

社内ルールの構築と、スタッフを「巻き込む力」の大切さを痛感しました。組織が大きくなるとルールの統一が必要になりますが、ただ指示するだけでは反発が生まれます。「なぜそのルールが必要なのか」という理由と背景を丁寧に伝え、納得感を持ってもらった上で巻き込み、スピード感を持って実行に移すことを一番大切にしています。

スタッフのモチベーションを高めるために、どのような教育・評価制度を取り入れていますか?

フェーズごとに独自の社内試験制度を設けています。例えば、研修生が現場で「500レッスン」という場数を踏むと、接客や課題解決で見える世界が一変します。その壁を超えた段階で実技試験を実施し、さらに店長を目指す場合は実績値を重視した試験に挑むなど、キャリアステップを明確に提示することで自発的な成長を促しています。

採用面において、松戸代表が「これだけは譲れない」という基準はありますか?

最も重視しているのは「時間や約束を守れるか」という点です。1分でも遅刻をしたり、基本的な挨拶ができなかったりする方は、どれだけスキルがあっても採用しません。お客様との信頼関係で成り立つビジネスだからこそ、人間性の基本となる部分は徹底して厳しく見ています。

集客戦略と今後の展望

店舗の集中出店(ドミナント戦略)には、どのようなメリットがあるのでしょうか?

同じエリア内に複数店舗を出すことで、お客様は「予約が埋まっていても近くの別店舗に通える」「店舗ごとに雰囲気の異なるトレーナーの指導を楽しめる」というメリットが生まれ、退会率の低下に直結します。全国に無暗にFC展開するよりも、特定地域でドミナント化を進める方がお客様の満足度も継続率も高まるという確信を得ています。

集客や店舗運営の面で、現場と本部の役割分担はどのように工夫されていますか?

集客業務は100%本部側で担っています。現場の店舗スタッフには集客の負担をかけず、「いかに目の前のお客様の退会率を下げるか」「満足度を高めるか」だけに集中してもらうためです。また、集客においてはSNSやマップ対策に加え、今後の時代を見据えてAI検索に最適化された情報発信を突き詰めています。

最後に、LUAANA株式会社が目指す今後の夢や展望を教えてください。

ドミナントエリア内に24時間ジムなど新しいカテゴリーの施設も順次出店し、あらゆるフィットネスニーズを地域内で完結できる体制を作ることです。そして、全ブランドを通じた「退会率5%以下」を達成し、業界に新たな基準を打ち立てたいですね。これからもお客様が生涯にわたって健康で美しくいられる環境を提供し続けていきます。

Profile

松戸 真人

松戸 真人

Matsudo Masato

LUAANA株式会社

代表

設立:
2022年4月
事業内容:
フィットネス事業
従業員数:
40人

経歴

大学卒業後、東京消防庁に入庁し4年間勤務。その後、塾や飲食店などの店舗型ビジネスを展開する中小企業へ転職し、店舗運営や経営のノウハウを習得する。コロナ禍をきっかけに出張型のパーソナルトレーナーとして独立し、約2年間の実績と顧客基盤を築いた後、LUAANA株式会社を設立して実店舗の展開を開始。現在はパーソナルジム、ピラティス、ストレッチ、グループ型ジムなど多角的な施設を特定エリアに集中出店するドミナント戦略を推進し、「退会率5%以下」を目標に日本一継続しやすいフィットネスブランドの構築に挑戦している。

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